煙が目にしみる

加藤健一事務所 公演

2005年3月20日(日)鳴門市民劇場例会

ようこそ あらすじ 他サイトによる紹介
配役 スタッフ 上演予定

「煙が目にしみる」ちらし

ようこそカトケンワールドへ

今回の芝居は、斎場が舞台となっています。
死者を主人公にしたセレモニーには実に多くのドラマがあります。
しかし葬儀を死者のための儀式と考えると、
わけのわからないこともたくさんあります。
御布施や料金によって差のつく戒名や火葬炉。
“地獄の沙汰も金次第”という言葉が公然とまかり通っている、
なんとも不思議な儀式です。
ところが、葬儀を生きている人たちのための儀式と考えれば、
すべて納得もいくし、そこに人間の弱さ、愚かさ、可笑しさを感じることもでき、
同時に喜劇というドラマも生まれてきます。
“色即是空”唱える大僧正がキンキラキンの僧衣をまとい、
豪華絢爛な本堂に鎮座している姿など、
人間喜劇のもっともわかりやすい例かもしれません。
しかし儀式はどんなに滑稽でも、親しい者の死は、
やはり私たちを大きく成長させてくれることだけは確かです。

加藤健一
公演パンフレットより


あらすじ

舞台写真

春。
関東近郊の小さな町の斎場。これから、野々村家と北見家の火葬が執り行われるところ。
誰もいない待合室に、二人の白装束の男が現れる。野々村浩介と北見栄治だ。
あの世へ旅立つ前に初めて顔を合わせた二人は、どちらからともなくお互いの身に付けているものを、チェックしたりしている。
野々村家の遺族は、未亡人になった礼子と娘の早紀、浩介の母で少しボケがきている桂、
そして親族達。北見家は娘の幸恵とたった一人の参列者、牧だけである。
やがて最後のお別れがすみ、棺は静かに炉の中へ。小一時間程後、焼け焦げた白装束の浩介と栄治が走り込んでくる。
「あちちちち………」
「いやー、参った参ったサウナなんてもんじゃないな。」
袖からシケモクを出して一服しながら、それぞれの家族の思い出話を始める。妻から子供たち、そして両親のこと……。
そこへ浩介の母の桂がやって来る。自分の姿が見えないはずの母親に、先立つ不幸を詫びる。
「ごめんな、おふくろ。俺の方が先にいっちまって……。長生きしてくれよ。」と、浩介は泣きくずれる。
その浩介に向かって桂は、はっきりした声で言い返す。
「何言ってんだい。あたしゃ、まだまだ死なないよ。それより、どうしてお前は焼け焦げた浴衣なんか着てんだ?」
「俺は死んじゃったんだよ。」
「そうだったの?」
「おふくろは、お通夜もお葬式も出てたじゃないか。」
「な〜んだ、お前の葬式だったのか。誰のだかわかんなかったんだよ。」
半分幽霊になった息子と、半分ボケた母親の、世にも奇妙な会話が続いていく……。


公演パンフレットより

他サイトによる紹介

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配役

加藤健一 野々村桂 加藤健一
青山 勝 野々村浩介 青山 勝 (劇団道学先生)
加藤 忍 瀬能あずさ 加藤 忍
日下由美 乾 幸恵 日下由美
松本きょうじ 原田正和 松本きょうじ
伊東由美子 原田 泉 伊東由美子 (劇団離風霊船)
有馬自由 牧 真一郎 有馬自由 (扉座)
神戸 浩 江沢 務 神戸 浩
長谷部 歩 野々村早紀 長谷部 歩
加藤義宗 野々村亮太 加藤義宗
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一柳みる 野々村礼子 一柳みる (劇団昴)
坂口芳貞 北見栄治 坂口芳貞 (文学座)

スタッフ

原案 鈴置洋孝
脚本 堤 泰之
演出 久世龍之介
美術 石井強司
照明 五十嵐正夫
音響 松本 昭
衣裳 加納豊美
ヘアメイク 馮 啓孝
制作 阿部悦子
中島久仁子
北村浩子
熊谷久美子
長谷清香
イラスト 山藤章二

上演予定

 鳴門市文化会館

 3月20日(日) 夜6:30〜

 上演時間 約1時間30分(休憩なし)

 ※約400台の無料駐車場あり    

 徳島市文化センター

 4月1日(金) 夜6:30〜

 4月2日(土) 昼1:30〜

 4月3日(日) 昼1:30〜

 阿南市市民会館

 3月19日(土) 夜6:30〜


E-mailでのお問い合わせは        鳴門市民劇場ホームページ
nrt-geki@mc.pikara.ne.jp
まで。