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ようこそカトケンワールドへ
今回の芝居は、斎場が舞台となっています。
死者を主人公にしたセレモニーには実に多くのドラマがあります。
しかし葬儀を死者のための儀式と考えると、
わけのわからないこともたくさんあります。
御布施や料金によって差のつく戒名や火葬炉。
“地獄の沙汰も金次第”という言葉が公然とまかり通っている、
なんとも不思議な儀式です。
ところが、葬儀を生きている人たちのための儀式と考えれば、
すべて納得もいくし、そこに人間の弱さ、愚かさ、可笑しさを感じることもでき、
同時に喜劇というドラマも生まれてきます。
“色即是空”唱える大僧正がキンキラキンの僧衣をまとい、
豪華絢爛な本堂に鎮座している姿など、
人間喜劇のもっともわかりやすい例かもしれません。
しかし儀式はどんなに滑稽でも、親しい者の死は、
やはり私たちを大きく成長させてくれることだけは確かです。加藤健一
公演パンフレットより
あらすじ
春。
関東近郊の小さな町の斎場。これから、野々村家と北見家の火葬が執り行われるところ。
誰もいない待合室に、二人の白装束の男が現れる。野々村浩介と北見栄治だ。
あの世へ旅立つ前に初めて顔を合わせた二人は、どちらからともなくお互いの身に付けているものを、チェックしたりしている。
野々村家の遺族は、未亡人になった礼子と娘の早紀、浩介の母で少しボケがきている桂、
そして親族達。北見家は娘の幸恵とたった一人の参列者、牧だけである。
やがて最後のお別れがすみ、棺は静かに炉の中へ。小一時間程後、焼け焦げた白装束の浩介と栄治が走り込んでくる。
「あちちちち………」
「いやー、参った参ったサウナなんてもんじゃないな。」
袖からシケモクを出して一服しながら、それぞれの家族の思い出話を始める。妻から子供たち、そして両親のこと……。
そこへ浩介の母の桂がやって来る。自分の姿が見えないはずの母親に、先立つ不幸を詫びる。
「ごめんな、おふくろ。俺の方が先にいっちまって……。長生きしてくれよ。」と、浩介は泣きくずれる。
その浩介に向かって桂は、はっきりした声で言い返す。
「何言ってんだい。あたしゃ、まだまだ死なないよ。それより、どうしてお前は焼け焦げた浴衣なんか着てんだ?」
「俺は死んじゃったんだよ。」
「そうだったの?」
「おふくろは、お通夜もお葬式も出てたじゃないか。」
「な〜んだ、お前の葬式だったのか。誰のだかわかんなかったんだよ。」
半分幽霊になった息子と、半分ボケた母親の、世にも奇妙な会話が続いていく……。
公演パンフレットより
他サイトによる紹介
野々村桂 | 加藤健一 | |
野々村浩介 | 青山 勝 (劇団道学先生) | |
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瀬能あずさ | 加藤 忍 | |
乾 幸恵 | 日下由美 | |
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原田正和 | 松本きょうじ | |
原田 泉 | 伊東由美子 (劇団離風霊船) | |
牧 真一郎 | 有馬自由 (扉座) | |
江沢 務 | 神戸 浩 | |
野々村早紀 | 長谷部 歩 | |
★ | ||
野々村亮太 | 加藤義宗 | |
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野々村礼子 | 一柳みる (劇団昴) | |
北見栄治 | 坂口芳貞 (文学座) |
原案 | 鈴置洋孝 |
脚本 | 堤 泰之 |
演出 | 久世龍之介 |
美術 | 石井強司 |
照明 | 五十嵐正夫 |
音響 | 松本 昭 |
衣裳 | 加納豊美 |
ヘアメイク | 馮 啓孝 |
制作 | 阿部悦子 中島久仁子 北村浩子 熊谷久美子 長谷清香 |
イラスト | 山藤章二 |
鳴門市文化会館 3月20日(日) 夜6:30〜
上演時間 約1時間30分(休憩なし)
※約400台の無料駐車場あり |
徳島市文化センター 4月1日(金) 夜6:30〜 4月2日(土) 昼1:30〜 4月3日(日) 昼1:30〜 |
阿南市市民会館 3月19日(土) 夜6:30〜 |
E-mailでのお問い合わせは 鳴門市民劇場ホームページ nrt-geki@mc.pikara.ne.jp まで。