解説 | ものがたり | |
キャスト | スタッフ | 上演予定 |
解説
『オセロー』はシェイクスピアの四大悲劇の中で最も完成度が高いと言われている作品です。亡霊や魔女を登場させることなく、嫉妬や猜疑心といった人間感情の弱さから生まれる悲劇を描いた現代にも通じる物語です。
オセローを演じる平幹二朗は1973年(ジョン・デヴィット演出)、1995年(栗山民也演出)に続く3回目の挑戦、今回は自ら演出にもあたります。「シェイクスピア作品、特に四大悲劇は多面的に人物が 描かれているので、いろいろな面を掘り下げることが要求される。再演を重ねながら、その人物を掘り起こしたい」と語る平幹二朗。オセロー役のみならず、演出家として登場人物ひとりひとりをどう創り上げ ていくか、注目が集まります。
貞淑な妻デズデモーナには実力派女優、三田和代。透明感のある演技はまさに絶妙のキャスティングと言えるでしょう。忠実そのものに見える若者の裏面に巣喰うゆがみと悪意の表現を要求されるイアーゴーには、平岳大が挑戦します。そして多彩で充実した演技陣が舞台に活気を加えます。
ムーア人オセローを破滅へと導くスペイン名の男イアーゴー。かつて「動機なき動機」と評されたその行動は、激しく踏み鳴らされるフラメンコの足拍子から幕が開いてゆきます。平幹二朗演出の『オセロー』にご期待ください。
オセローよリ
ものがたり
夜のヴェニス。ムーア人の将軍オセローは、父の目を忍んでやってきた元老院議員の娘デズデモーナを妻に迎え入れる。身分も肌の色も、あらゆる障害を乗り越えて結ばれた二人。父ブラバンショーの祝福こそ得られなかったものの、オセローとデズデモーナの愛は揺るぎなく、幸福な一組の夫婦が誕生したと思われたのだが。
同じ夜の暗闇の中で、オセローの旗手イアーゴーは副官の地位をキャシオーに奪われたことに不満を募らせていた。デズデモーナに横恋慕するヴェニスの紳士ロタリーゴーを狡滑に操り、策略を巡らせる。
折しもヴェニス公爵の元へ、領海の島が敵艦隊襲来の危機にさらされているとの報せが入った。オセローはヴェニス軍を指揮し、上陸を果たす。勝利に沸き上がるオセローとデズデモーナの結婚を祝う夜会の後、忠実なイアーゴーが動き出す。緑色の目をした怪物−嫉妬がその心に注がれた時、「愚かにではあるがあまりにも深く愛した男」オセローは−。
オセローよリ
平幹二朗 | 平 岳大 | 三田和代 |
オセロー ヴェニス公国に仕える高貴な家柄のムーア人 |
イアーゴー オセローの旗手 |
デズデモーナ ブラバンショーの娘、 オセローの妻 |
勝部演之 | 大滝 寛 | 渕野俊太 |
ロドビーゴー ブラバンショーの親族 |
キャシオー オセローの副官 |
ロダリーゴー ヴェニスの商人 |
廣田高志 | 荒川大三郎 | 高橋広司 |
ヴェニスの公爵/ 兵士 |
コロス1 | モンターノー 島の総督としてオセローの前任者 |
松井 茜 | 藤本 道 | 宮原美文 |
コロス2 | ジプシー女 | |
榛名由梨 | 西山水木 | 坂本長利 |
ビアンカ 娼婦 |
エミリア イアーゴーの妻 |
ブラバンショー 元老院議員/ グレシアーノー ブラバンショーの弟 |
演出 | 平幹二朗 |
作 | W・シェイクスピア |
訳 | 小田島雄志 |
美術 | 堀尾幸男 |
照明 | 勝柴次朗 |
音楽 | 永田平八 |
音響 | 高橋 巌 |
衣裳 | 朝月真次郎 |
振付・指導 (フラメンコ) |
小島章司 |
ファイト・ コリオグラファー |
國井正廣 |
ヘア・メイク | 武田千卷 |
演出補 | 遠藤吉博 |
舞台監督 | 村田 明 向井一裕 |
宣伝美術 | 山本利一 |
写真 | 設楽光徳 |
制作 | 麻生かおり |
プロデューサー | 秋山佐和子 |
企画・製作 | 幹の会・(株)リリック |
協力 | (株)エストゥディオ コジマ ASTUKI DESIGN ENTERTAINMENT |
鳴門市文化会館 11月25日(土) 夜6:30〜
上演時間 約2時間40分(15分の休憩を含む)
※約250台の無料駐車場あり |
徳島市文化センター 11月19日(日) 夜6:30〜 11月20日(月) 昼1:30〜 |
阿南市市民会館 11月22日(水) 夜6:30〜 |
E-mailでのお問い合わせは 鳴門市民劇場ホームページ nrt-geki@mc.pikara.ne.jp まで。