家族の写真

鳴門市民劇場感想集

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鳴門例会カーテンコール

舞台写真

親であれば子どもが結婚し、幸せになって欲しい、孫の顔が見たいと思うはず。でも、いろいろな人生があるから、何が幸せか人それぞれ。家族とは、血のつながりより心のつながり。偶然の出会いが新しい家族の出発を予感させる楽しい劇でした。

最初暗かったが、途中から明るくなってきて、結構おもしろかった。なかなかあり得ない展開ではあったが……
  下手の花道付近で、かなり長時間の演技だったので、もう少し中央寄りでもよかったのではないかと思った。

声が聞こえにくかったです。

薄暗い舞台、部屋の外は深々と冷えているのかな?と思わせる鈴の音、舞台が回りながらほのかなローソクの光が行くところは、とても神秘的だった。親を喜ばせ、安心させるために「つきあっている恋人がいる」と嘘をつくことはよくある話だが、嘘が段々本当の家族以上に暖かく老母を包み込んでいく思いやりと老母の思いこみ、抜け目のないやりとりが面白くほほえましかった。
  回り舞台を効果的に使っていて、部屋が変化する様子は舞台をより楽しく見せてくれました。最後の写真を撮る場面は着飾って華やかで、とても幸せそうだった。見ている私もハッピーにさせていただきました。

子どもの幸せを思う母親と、母親を大切に思う娘、そして、嘘から出た誠……あまりにもでき過ぎた話で面白くない。

おばあちゃんのユーモアたっぷりの語りはおもしろかった。嘘が誠になったのだが、現実にこんなことがあればおもしろい。

はじめは舞台も暗い感じで、アパートの一室でのお話で、単調なものかと思って観ていましたが、お話が進むにつれ、心にしみる温かいかいものを感じ、劇の終わる頃には、ほのぼのとした気持ちになっていました。

テーマが身近でわかりやすく、おもしろかった。しかし、親とはありがたいものですね。この世に生んでくれた上に、子どもがいくつになってもその行き末を心配するものなのですね。
  年齢的なものか、台詞が時々聞き取りにくくて共感できず残念でした。(ちなみに「し」席でした。)

回り舞台が面白くて、家具の配置がよく考えられていて、衣装も素敵で、役者さんの声もよく聞こえてよかったです。

小さな嘘からつつましく、さびしく暮らしていた人たちが幸せなクリスマスを迎えるストーリーに。ちょっと早いクリスマスプレゼントをもらったような、ちょっと幸せな気分になりました。

今回初めてか?舞台交代があり、ストーリーにも迫力がありいつもと違った。

今回の劇は面白いというより、随所におかしくて笑いを誘う楽しさを見せてくれた現代劇で、最後まで引き込まれました。
  中村さん(ソフィア役)日下さん(ターニャ役)石田さん(イーゴリ役)、3人とも芸達者。ソフィアは名演技で、ターニャに早く結婚させようとするあまり「私はもう余命1年」と言ってみたり、後には「後2〜3年」と言ったりして観客の笑いを誘いました。また、ターニャは、「病弱な母を置いて結婚なんかできない」と言いながらも、母の世話を続けている様が、なかなか堂に入ったものでした。そうしたときにイーゴリが現れ、ターニャはイーゴリにしばらく恋人役を頼みこむ。ちょうどイーゴリは今までの恋人に嫌気がしていた時だったので、人のよい心優しいイーゴリは受け入れている内についつい前からの恋人だと小さな嘘に合わせるようになっていく(上手い恋人役を演じていました)。さらにターニャは、近所の八百屋で働くジーナに娘役になってくれるように言い含めておいて、ソフィアに「実は20年前に生んだ娘がいる」と告げる。そこから場面が急展開。翌日そこへジーナが飛び込んできて「ママ」、「おばあちゃん」と叫びながらおばあちゃんの身体を抱きしめるところは大変迫力があり、ほんとに見事な孫娘ぶりは驚きでした。そしてジーナはクリスマスの夜サンタ姿でおばあちゃんにはカメラ、母には綺麗なドレスをプレゼントしておばあちゃんを喜ばす。おばあちゃんは写真を撮りまくり最後に家族4人(疑似家族)の幸せそうな写真を撮ったところでハッピーエンド?的に終わるのであるが、さてその先は?
  「その先」について観客に大きな想像力を働かせるこの終わり方、この演出がまたよかったと思います。演出家鵜山仁さんの劇は今まで何回か観ましたが、今回もまた鵜山仁ならではの上手い味付けをしてわたしたちを楽しませてくれました。

ほのぼのと心温まる物語に癒されました。時を得たクリスマスプレゼントになりました。見知らぬ人との出会いを大切に!。

女心がよく現れていて少しつっぱって素直になれない微妙な女心がよかった。

体の具合の悪い母に幸せをあげたくて、娘はちょっと小さな嘘をつく。母も娘が一人になるのをいつも心配し早く家族をもって欲しいと願っていたので、その嘘にのり家族写真を撮る。ちょっと切ないひとときの幸せをかみしめる母娘に胸が熱くなった。

今、日本の国も戦後六十二年を過ぎ、大きく世の中が様変わりしました。高齢化社会となり弱者には厳しい世の中です。「家族の写真」のように母一人・子一人という家族構成が多い時代です。次世代へつなげる家族とは……
  娘を心配する母・親を思い嘘をついて安心させる娘。「私はもう長くはない死ぬまでに・・・」という母の言葉が切なく印象的でした。今は、ハイテクの時代、写真はいつでも誰でもとれます。ふとついた嘘が静かであった親子の生活を一変して周りの人を増し込み笑いあり、また悲哀あり、暗くならない舞台でした。うそでもいいからこんな家族もあってもいいのでは?と感じた「家族の写真」でした。

おもしろかったです。演出がすごくよかった!主人公のターニャがあまりに意固地すぎてちょっとイライラしましたが……。相手役の石田さんは、ちょうどDVDで近藤芳正さん主演『ハゲット』のボローニアスだったかな?の役を観たところだったので、おおっボローニアスだ!ってな感じで感激しました。

回る舞台が効果的だった。所用で遅れ、後ろの方で見たが、声はよく聞こえた。

出演が四人とは感じないくらい舞台に重量感があってよかったです。舞台が回るのもよかったです。

今年の例会の中で一番おもしろかったです。
  血のつながりはないけど、本当の家族の姿を見たような気がして大変心温まりました。

なんで、あんな暗い舞台で、言葉も聞こえにくく……と不満いっぱいのスタートでしたが、進行していく内に、次はどう展開していくのだろうと、わくわく、ドキドキとっても面白いお話でした。
  家族のあるべき姿を見つめ直すよい機会でした。発想の転換、心のもち様で、人との接し方も人間関係も変化してくるすごいヒントをもらったお芝居でした。

病弱なソフィアが、ターニャに恋人ができ、孫があらわれたことで寿命が一年、二年、三年と増して元気になっていくところが面白かった。ターニャは母親の夢を叶えようと嘘をついてしまう。イーゴリもそれにのって温かい人だと思う。

すごくおもしろかったです。階段の目の前の席で観させていただきました。私は中2で初めて舞台を観たんですが、こんなに面白いということを知って、これからも何度も観たいと思いました。
  あんなふうに人を感動させたり、笑わせたり……そんなことができる役者さんは本当にすごいし、輝いて見えました。これからもがんばってください。

人間の世界は外国も万国共通で、出会いまた恋愛結婚とストーリーになっている不思議なものです。まして、年老は子どもの幸福を願うもの。自分が元気なとき自分の目で確かめる思いがよく芝居にでている。縁と出会いはどこであるか分からない……ターニャが嘘をついてしまうが、その心はよく分かった。劇場で、表現できてよい喜劇でありました。

シナリオを読んだときには、ずいぶん地味な芝居だと思ったが、始まってみるとイーゴリとターニャのやりとりがおもしろく引き付けられた。嘘で固めた家族ながら、家族の温かさを求める心寂しい人たちの織りなすドラマは心地よい温もりを残してくれた。石田圭祐の演技が光っていた。

欲をかき、私利私欲のための嘘、ひたすら自己防御のための嘘、訳の分からない嘘や肝に据えかねる嘘で世の中はいっぱいだけど、こんな大事な人をただ喜ばせたいがための嘘なら。
  優しくて切なくて可笑しくて、いつも迷っている“小さな”ニンゲンたち、だから愛しくて仕方ないニンゲンたちがサラリと上手に描かれていて、いい作品でした。
  現代は特に、誰もが誰かとの絆をほしがっていながら、どんどん「個」に偏っていく時代、そんな時代に「寂しかったら温かさをつながりを求めようよ、血のつながりなんかそこにはなくてもいい」というようなメッセージを送ってくれた作品のように思いました。
  話のあたたかみとローソクを使った灯りのあたたかみがとてもよく合っていて、印象をより深めてくれました。

声がよく通り、楽しむことができました。

老母とひとり娘の古風な家族愛、ほのぼのとよかった。お互いの思いやりから出た嘘から繰り返されるセリフの場が喜劇だったのかな……現代っ子の表現は服装も強調しすぎの感がした。回り舞台は面白いが照明が暗いばかりで狭くるしく感じた。朗読の声が小さかったので、ストーリーが理解しにくかったとこぼしていた人もいました。

舞台装置はあまり変化なく登場人物も4名でじっくり見べく所、生活の疲れか、不覚にも眠ってしまった(一時)座席が後部だと、集中力も欠けるのか劇団の役者さんに魅力がなかったのか(失礼な言い方ですが……)。でも、母親の気持ち、共感できます。死ぬ前に娘の結婚を見届けたいという心情が……。嘘でもいい、みんながハッピーになれるということはいいことですね。今、テレビの昼ドラで「熱血ニセ家族」というのをしていますが、何か相通じるものを感じつつ観ていました。

回り舞台がわかりやすくてよかった。
  老婦人役の中村さん、さすがに声がよく通り見事でした。

少い出演者で一人一人の個性が出ていて楽しい舞台でした。

おもしろかったです。笑える場面がたくさんありました。

「ウソからでたマコト」とてもおもしろかったです。回り舞台で役者さんも大変だったのではないでしょうか。HAPPY END STORYは良いですね。

台本の骨にどんな演出で、肉と服がつくのかが楽しみでした。予想をこえる演出に、大満足でした。回り舞台の演出も、舞台に動きが出て引き込まれました。

ほのぼのとしてよかった。母親を思う娘のやさしい嘘。うそから出た真(まこと)。少し甘すぎたかなとは思いましたが、すべての人が真心である行為となり一層あたたかいフィナーレとなりました。今の世の中を思うとき、時にはこういう劇も救いになります。ほっとして、元気をいただきました。

鳴門例会カーテンコール
鳴門例会カーテンコール写真は劇団の許可を得て鳴門市民劇場Webページ作成委員が撮影しています。

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