高橋惠子さんに演劇直前インタビュー

楽屋訪問8

地人会「雁の寺」鳴門例会(2004年5月7日)に桐原里子役で出演される高橋惠子さんを公演前に訪ね鳴門市民劇場がインタビューしました。

高橋惠子さん
鳴門市民劇場(以下鳴門と略)
数々の受賞おめでとうございます。
また、昨年の鳴門市民劇場独立5週年記念パーテイーの時には楽しいビデオメッセージをお贈りいただきありがとうございました。
今回の『雁の寺』は2年前の会員アンケートで、2番目に多い作品であったので大変期待しております。
作品について
長い作品ですが、役作りのうえでどのような所に苦労をされましたか?
 
高橋(敬称略)
2年前の初演の時は、里子の艶っぽさが難しかったのですが…。
貧しさの中で仕事をしなければならない事、今の生活や時代の違いがあるので、想像しにくいことがあります。木村先生の細かい指導のもとでやっていくうちに、金内さんとか嵐さんとのやりとりで段々に人物像が浮かびあがってきました。
今回の再演は、さらに内面的に、以前より深まって出来上がっていると思います。
 
鳴門
鳴門の会員の年齢層は高いので、里子の生き方は想像できると思います。ところで
水上勉の描く里子像は?
 
高橋
女ということと、母性の両方が込められているような役ですね。そこが難しい。「里子の里はふるさとの里、里芋の里だよ」と木村先生から言われ、懐かしい感じがするような、そういう風に出来上がったらいいなと思っています。
木村先生はとても熱心で毎日毎日熱のこもった、それで細かい演出をして下さっています。例えば、ちょっと髪を直すしぐさなど、そのちょっとしたことが全体を豊かにして、その人物像を感じさせたりして、動きに無駄がなく、的確に役を感じさせくださいます。
 
鳴門
四国では今日が初めてですが、チームのみなさんの雰囲気はどうですか?
 
高橋
四国がというより、再演での初日なんですね。2年前もチームワークが良く、楽しい毎日でしたが、そのままで再演を迎えている。同窓会のようにまた会えて良かったという感じですね。
 
鳴門
最近は映画・テレビよりも舞台が主になってきているようですが…。
 
高橋
6.7年前から舞台をするようになって、最近は年に3本ほど、それが4年位になります。
舞台が主になっているのはやっぱり面白いからで、映像では味わえないような、お客さんの反応が直接味わえるのが面白いんです。
芝居は、幕が上がったらまた必ず幕が降りて、一回一回で達成感が味わえます。終わった後のビールがおいしいですね。(笑)
今回は再演ですが、初演から2年たって、前より深まった、より熟成された良いものができればと思います。特に初日はどんなものになるか、良い緊張感がありますね。
 
鳴門
今までで印象に残っている作品は?
 
高橋
『近松心中物語それは恋』などありますが、一本一本全部に思い出があります。『薮原検校』もそうだし…。やっている時はゼロに戻って、今は『雁の寺』に全力投球している。やっている時はあまり振り返らないんです。今がベストでないと次がないと思っています。
 
鳴門
舞台と映画の違いは?
 
高橋
舞台の場合は通しで演じるので違いますね。舞台の場合はお客さんに育てて頂いている感じです。しかし、舞台、映画はそれぞれに良さが違いますが、演じるという意味では同じですね。
 
鳴門
俳優になったきっかけは?
 
高橋
全然考えたこともなかったのですが、中学二年生の時近所の写真やさんで、大映のスチ−ルマンに女優にならないかとスカウトされたのがきっかけです。
普通は両親が反対するのですが、私の場合両親ともに喜びました。というのも、父は俳優になりたかったし、母も宝塚が好きだったので、親が後押ししてくれて、私としては3年でだめだったらやめようと思っていました。中学二年の時だったので、卒業してから大映に入りました。入ってみると面白かったので、続いています。
 
鳴門
今後やってみたい役は?
 
高橋
芝居がわかってくると、コミカルなものをしてみたいと思う。笑い、笑わせるということは大変難しいことと思っていますので…。
 
鳴門
ところで、鳴門の会場をご覧になりましたか?
かなり広く、声が聞こえにくいという意見が多いのですが・・・。
 
高橋
外から見るとかなり立派に見えます。まだ中は見ていません。1600人も入るのですか?声の心配はしたことがないのですが、しかし、寝ないでちゃんと観ていただけると、聞こえるはずです。(笑)
 
鳴門
鳴門市民劇場のような演劇鑑賞団体の活動をどう思われますか?
 
高橋
今日も、ホテルから歩いて来ているとあちらこちらにポスターが見えました。
それをみて、見続ける事が大変なことだと心から思います。鑑賞会の方に楽しんで観て喜んで頂ける作品を創らないと申しわけないと思っています。皆さんはそれぞれ仕事を持ち、生活しながらこの活動をなさっているのでしょう。「演劇?、忙しくてそれどころじゃないよ」と言われればそれまでなんですよね。でも続けて下さっているそのことに応えられるように、頑張らなければと思いながら歩いて来ました。
 
鳴門
鳴門の会員にメッセージをお願いできますか。
 
高橋
あちこちで、インタビューを頼まれるのですが、全部女性でした。ここに来て男性4名だったのでとても新鮮に感じました。(笑)
演劇鑑賞会は、ほとんど女の方が支えているというイメージでしたが、男性も活動して下さっているというのは力強いです。女性だけに偏ってしまうより、女性と同じくらい男性が数多く見てくださるのは創造側にとってうれしいことですので、観続けて頂けるように御願いします。
 
高橋惠子さんとインタビューア

E-mailでのお問い合わせは              鳴門市民劇場ホームページ
nrt-geki@mc.pikara.ne.jp
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