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「樫の木坂四姉妹」

劇団俳優座公演

鳴門市民劇場2012年5月23日例会 感想集

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鳴門例会カーテンコール

とても楽しみにしていた演目で、最初のころは「ゆめさん」の声が聞き取りにくいところもありましたが、静かなドラマの中で今も苦しんでいる被爆者の現状、気持を表現され、今なお終戦になっていない事を思い知らされた演劇でした。

台詞が十分聴きとりにくかったのが残念でした。

戦中戦後の同一家族の話しで、長崎原爆投下に遭い姉妹それぞれのなやみ、心の傷、思いやり等時間がたつのも忘れ舞台にすいこまれるよう観ていました。声が聞きとりにくかったのが残念でした。

劇中のセリフが効果音と重なって聞きとりづらいところがあったのが少し残念でしたが、家族がそろった昔の時代と現在とを行ったり来たりの演出と徐々に謎が解き明かされていく回想場面に最後まで見入ってしまいました。

とってもよかったです。
  人生今からだな  始めようと思いました。

長崎港を望む坂に樹齢百年を超える樫の木があります。
  人はこの坂を「樫の木坂」という。この老木も長崎に原爆投下の際、立ち直れるかと危ぶまれたが翌年の春一枚の葉を芽吹かせてこの物語の舞台と共に大きな葉群を広げています。原爆、被爆不安などで長い戦後を歩んできた老三姉妹を演じる大女優の演技に感心しました。
  今までに原爆を題材にしたお芝居も鑑賞しました。「はだしのゲン」「父と暮らせば」と共にいずれ劣らぬ舞台でした。
  長女役の大塚道子さん、次女役の岩崎加根子さん、四女役の川口敦子さんそれぞれが役柄の個性を出して、最終の場面は涙が出るほど戦後55年を生き抜いてきた女性のたくましさ、また、優しさが伝わってきました。
  タイムスリップした家族の日常生活で手を合わせ先人にお祈りする場面はやはり長崎はキリシタンの土地です。
  少し声が聞き取りにくい点残念でした。
  東日本大震災でこれからも原爆症、被爆不安に悩む方たちが増えるでしょう。
  老木樫の木のように強く元気で生きて行ってほしいものです。

三大女優の競演(共演?)が素晴らしかった。
  終演後の交流会が楽しかったです。

今回はサークルのメンバーが徳島より参加、四人一緒に観劇。
  空席が目立ったのが残念です。
  大女優の舞台を見られ、ロビーインタビュー。オシャレなカンカン帽子・ベレー帽、ハツラツとした4人に感動しました。

明るく、普通に暮らしているように見えても、本当はどれだけの苦しみを抱えているかは、当事者にしかわからない。
  震災や原爆、ちゃんと伝えていかないと同じことの繰り返しになってしまう。被害に遭われた方の気持ちを理解できるように歩みよらないといけないなあ、と思いました。
  苦しい中にも家族愛とか、心のよりどころになるものがあれば生きていける。生きていく人間の強さに感動しました。

後ろの席だったのでセリフがよく聞こえず細かい点が何かよくわからず二幕目から前のあいた席にいかせてもらいました。そこではセリフもよく聞こえ、舞台もよく見えました。
  幸せで明るかった家族が戦争や原爆で壊れてしまい、姉妹三人だけ、生き残った姉妹たちも被爆、1945.8.9を忘れることはない。三人の役者さんが80歳前後とか、若々しくお元気で素晴らしいし、見習いたい。私もあと20年。

新入会があったので、その人を含めて2名は前席で聞きとれたようでしたが、後部座席での観劇ではじゅうぶんに聞き取れませんでした。聞きとれないためかどうかわかりませんがすぐ前の席の人はほとんど居眠り、斜め後部席の男性さんのいびきは耐え難いものでした。
  感想の「ふつう」というのはお芝居の内容ではなく環境が原因しているものです。

いつも注目されている広島(それがイカンと言うのではなく)に対し静かな原爆の街長崎の物語を観劇でき感動しました。
  残念なことは俳優さんの声(セリフ)が聞こえにくかったことです。今回特に感じました。それにイビキ、ケイタイ音……。

全幕、しっかり目を開けて見せていただきました。
  新入会員の感想を聴きたいです。

さすが新劇界を代表するベテラン三女優の舞台だけあって、鍛えられた演技は力強く、見応えのある舞台であった。被爆者たちの心身ともに過酷な運命は、観る者の心に突き刺さってきて辛いが、そんな中、大塚道子の醸し出す雰囲気がなんとも言えず心地好かった。

鳴門例会カーテンコール


(1)家族七人、戦時貧しいながらも希望に満ち、笑いが絶えない生活があった。突然襲ってきた原爆の炸裂。ゆめには双子の姉まりを助けられず見殺してしまった自分が許せない。
(2)いろんな苦難があった。お互い気遣いながら気丈に暮らす三人の日常から過去の恐怖、思慕、無念の思いが時に応じてにじみ出てくる。戦後55年生きてきた人生がある。劇が進むにつれ、現実を正面から見、自立して生きる力強さや、家族愛、思いやり、出会いの絆の強さに引き込まれて行った。
(3)劇全体から“生きるとは何か”“人の一生の尊厳”を問いかけられた気がする。帰途、友人と「人、誰でも厳しい過去を抱えながら、生き抜いているねー」等と話しながら帰った。
  “原爆など、この恐ろしいものが決してこの世にあってはならない。”東北放射線禍、チェリノブイリの惨状を知った今、またこの劇を見て強く感じました。

最後まで重苦しい劇だったように思います。
  次の芝居も原爆・原子力関係が続きますが、今まで「大昔の戦時中に起こった出来事」という認識だったのが、「フクシマ」以後現在進行形の事態というような認識に変わりました。何が起こるか分からない時代だから、先人の生き方を学ぶことが大切なのかもしれません。

大変貴重な作品を観せていただきました。
  俳優座の大女優三人が一つひとつの作品に出演されているということです。これまでにおひとりお一人が主役の作品は何本か観せていただきましたが……そういう意味でもこの作品は貴重なものとして私の心に残る作品でした。
  舞台装置の樫の木も印象的でした。光のあて具合で立体的に迫ってくるもので、原爆の被害から生き残った力強さを感じました。        
  歌があり明るく、仲良し家族状況だったこともあり、原爆の影響で苦しみながら生きてきた三人姉妹のことがより一層悲しく感じました。    

とりたててなんてことのない家族の日常に思える一幕から、段々に、姉妹それぞれの会話の内容やお互いの接し方に意味があり歴史があることがわかってきて、徐々に、特に二幕目からは加速度的に、惹きつけられていった舞台でした。
  とりたててなんてことのない(ようにみえる)家族の話だけに、こんな家族が、普通に、犠牲者としてたくさんいるのであろうということに改めて心を傾けることができました。
  知識として知ってはいても、遠い昔のこと、歴史上のこととして色褪せていくことも多い。だからこそ、時々は色々な形で直視しておかなければならないなあと思います。演劇は、観る人の想像力でそれを可能にしてくれます。

大変感動しました。個性あふれる姉妹のそれぞれの生き方の中に、長崎原爆投下の影がどこまでも尾を引いているということがよく分かる作品でした。カメラマンの洲崎が、原爆の恐ろしさを死者の数だけで見てはいけない、死亡した人、生き残った人それぞれの生活と人生の中に見なければいけないのだという意味のことを言っていましたが、本当にそうだと思いました。現在と過去(原爆投下前)とを織り交ぜていたのも、効果的で良かったです。どの俳優さんの演技もすばらしかったと思います。
  交流会にも参加しましたが、大塚さんの年齢であれだけの台詞を覚え演じられていることに、びっくりするとともに、すごいなあと感心しました。
  会場に向かう車の中では、今日は疲れているので眠るかもなどと私は言っていました。しかし、ずっと舞台に惹きつけられていました。

ロビー交流会に参加させてもらい、若々しくて、カッコイい四名の女優さんたちにパワーをもらって帰りました。

長崎弁は長崎のひとがしゃべっていると思えるくらいうまかったです。でも、前の席の3人が劇のときもしゃべってうるさかったです。

大変よかったです。御年をお伺いしてまたまたびっくりですね。
  円熟の境地というか、演技とはまさしくこういうもの、という感じで、最後は会場全体 引き込まれるように見入っているのがよくわかりました。

大変感動しました。
  演じられた方々の年齢をお聞きして、またまた感動。
  大変貴重な時間を過ごせました。

とにかく、役者の方々のご高齢にもかかわらず、あの演技はすごい、と思いました。

私達は戦中戦後の苦しい生活体験はあったが、被爆体験はないので、その苦しさは想像を絶すると思う。昨年の原発事故も然り。
  当たり前のことですが、役者さんは表現、演技がうまいね。

運営当番として搬入、搬出、ロビー交流会。お見送りをこなしました。搬入の時仕事にかかる前、長男役の役者さん、双子の姉妹役の役者さん3名がスタッフの方と一緒に紹介していただき、搬入の手順もテキパキと気持よかった。劇が始まってからも一緒に搬入した道具の装置が収まり戦前、戦後の家の中の様子よく分かり、役者さんにも親しみが感じられた。搬出の時もしかり。
  新劇の大御所・俳優座の力、歴史がうかがわれました。
  大きな樫の木の幕が場面転換、時間の推移を表し効果的であった。2000年の葦葉家姉妹の会話は長崎弁、1944年・1945年の同家では方言でない会話。両方をフラッシュバックしながら被爆前の家族の団らんや絆を描いていく。四姉妹の被爆時の様子がずっとその後の姉妹に影響していく。生き方や考え方に普通の平和な家族の生活が戦争や原爆によって破壊されずっとひきづられていく。二度と繰り返したくない出来事だ。今も原発再稼働で論議が盛んだが事故が起これば取り返しのつかない事なのに……。
  三女優の円熟した演技に納得満足しました。
  台本は例会前と例会後に読みましたが、面白かったです。事前に舞台を想像するのと事後に演技を確認するのと併せて。

「樫の木坂四姉妹」なかなか重い内容でした。
  工夫をこらした舞台とドキドキするセリフ回しがよかった。
  ただ少し聞き取り難いセリフの所があって残念!

日常の何気ない風景でしたが、それがどんなに大切で奇跡的な連続なのかと改めて感じました。
  今、原発の問題がありますが、一瞬で幸せがこわれてしまう事もあり、遠く離れた徳島でも、もう少し真剣に考えていかないとダメなのでは?と言われているように思いました。
  最後の長女の語りが“じっくり”していて心があらわれるようで、すごくよかったです。

僕が子供の頃、広島・長崎に原爆投下で多くの人がなくなり終戦になりました。それからしばらくして“長崎の鐘”という唄が流行しました。今でも覚えています。
  広島・長崎で終戦後のお話をする語り部さんがおりましたと聞いた事がありますが、今では少なくなっているそうです。残念です。
  世界では核を持っている国が早く核をなくして子供や孫のためにも平和な戦争のない世界になってもらいたいと思います。

開演前は疲れで100%居眠りをすると思っていたのですが、内容に引き込まれてしまい、全く居眠りをしませんでした。
  三人の主役女優の迫力にはびっくりしました。久しぶりに惹きつけられる観劇でした。

前半は内容が分かりにくかった。後半になり被爆者である三姉妹のそれぞれ過ごしてきた半生の言葉にしみじみと聞き入りました。よいお芝居だったと思います。 

鳴門例会カーテンコール
鳴門例会カーテンコール写真は劇団の許可を得て鳴門市民劇場Webページ作成委員が撮影しています。

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nrt-geki@mc.pikara.ne.jp
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