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「柳橋物語」

劇団前進座公演

鳴門市民劇場2018年9月22日例会 感想集


鳴門例会カーテンコール

一番印象に残ったのは、映像と音、煙でインパクトのあった火事の場面です。火事と喧嘩は“江戸の華”と言われますが、火事は大事な物を焼き尽くす大変なことです。そういう場面だからこそ、人間性が現れると思います。「橋があれば・・・」という思い、橋ができた時の人々の喜び、橋の重要性も改めて思わされました。

「どんな結末になるんだろう?」とハラハラしながら観ていました。でも最後に、女のたくましさと生きる力に感動しました。さすが前進座!
 年齢と体調不良で当番班でありながら何も出来ませんでした。当番班の皆さん、いつも頑張ってくださっている皆さん、お世話になりました。

思いがけない高校の同級生が入会して下さり、前列の良い席で、久々の前進座のお芝居、山本周五郎の待望の再演「柳橋物語」を堪能することができました。主役の“おせん”役の今村文美さん、声のひびきも良く、見ごたえのあるお芝居でした。

前進座の舞台ということで楽しみにしていました。
 舞台装置は割合簡単に見えたのですが、バックスクリーンを巧みに使って、スケールの大きな舞台でした。内容に関しては、台詞が判りづらかった。

多くの役者さんが出演され、“おせん”を中心に幸太と庄吉のからみと、それを取り巻く人々の物語は、時の流れの中でそれぞれ役者の味があり、時間を忘れ集中して観劇できました。

素晴らしい作品でした。サークルの人、新会員も2名お誘いでき、喜んでいただきました。

演出の素晴らしさに時間を忘れ、愛するということの切なさを考えました。

ストーリー、テーマ、舞台装置など、すべて良かったです。映画のスクリーンのように舞台が見えました。
 前進座の皆様の熱演に観いってしまいました。

前進座の舞台は毎回見ごたえのある素晴らしいものである。今回も期待どおりで感動した。
 “おせん”のようにやさしく、そして力強く生きてゆきたい。

前進座の搬入の手伝いをしたため、大道具、小道具の多かったこと。舞台での背景の組み立て解体が、場面毎によく解り、楽しく観劇ができました。最後まで、どのような結末になるのか、ハラハラしながら観せてもらいました。

昨日は演劇「柳橋物語」ありがとうございました。演劇を通じて、文化の分野で国民が豊かな生活を営むことができるように、演劇を観て感じました。文化の分野で表現することは非常に重要なことです。人間の生活や恋愛から、年を取るまで、演劇の中に入れるということは非常に難しいことでしょう。「柳橋物語」に出てくる俳優は、みんなよくまとまって最高でした。
 赤ちゃんを抱いて演劇をするということは良かったです。今は非常に厳しい時代ですが、観る側の客の方から、生活を豊かにするということが、演劇を通じてよく分かりました。
 劇団前進座の皆さん、ありがとうございました。
 会員の皆さんが団結して頑張れば、益々会員が多くなって良い演劇を観ることができることが出来るでしょう。私はまだ一人しか会員を増やした経験がありませんが、この機会に会員を増やそうと思っています。鳴門市民が皆で良い演劇を観れば、益々生活が豊かになるように発展することでしょう。

山本周五郎原作なら間違いないだろうと期待して見ました。久しぶりに見応えのある作品で満足。やはり人情話は心にしっくりときて後味がさわやかです。またこのような舞台を望みます。

背景の映像が素晴らしかったです。

円熟味のある役者さんの演技は、私を作品の世界にすうっと誘い込みました。また、音響や照明等もすばらしく、とても臨場感がありました。大火の後、“おせん”を救った夫婦、友達を最後まで見捨てなかった“おせん”、幸太の真実の愛に気づく“おせん”等々、さまざまな人間模様が描かれていました。
 今を生きる私たちと重なるものを感じ、考えさせられることの多い作品でした。

サークル会員の間で、「よかったな」と言い合っております。

前進座の皆さま、人生を歩む上での分岐点を考えるお手本のようなお芝居を公演して頂きありがとうございました。
 さて、今回のお芝居は、幕にうつる映像とフロアーで演じられる場面とが重なり合い、新鮮な感動を覚えました。特に火事場の赤が緊迫感を醸し出して、お芝居に引き込まれました。
 そして、“おせん”の歩んだ道と同じように、私達にも人生の分岐点があります。人生の多くが過ぎ去っている私にさえ、まだ選択せねばならない道が残されていることを改めて感じました。

サークル会員の声
・今までで一番良かった(今年入会)。
・涙が、ついホロリでした。
・久しぶりに見応えのある劇に出合えた。
・内容も良かったが、映像を駆使した大火事、洪水の場面は圧巻だった。
・生命が脅かされる困難の中でも生きざるを得ない辛さに泣かされました。私なら自ら命を絶つか廃人になってしまうだろうと…引き込まれました。

(1) 久しぶりに見応えのある日本劇の舞台を観た気がした。山本周五郎は面白い。背景に江戸下町の生活、人情がよく表れていて大いに親しみを感じた。江戸職人気質、濃い絆の賑やかな助け合い生活、大火事、運河と橋建設、等々。現代日本の防災、復興、町づくりに似ている。
 (2) 数奇で厳しい“おせん”の生き方の中から、約束、信頼、忍耐面で日本的誠実の素晴らしさを改めて認識させてくれた。最後に庄吉を許し、心を開いて新生活に立ち向かおうとする姿が感動的であった。時代変化のダイナミックさは現代に劣らない。現代日本の繁栄も、この人情、誠実の上に引き継がれているのだと思う。

“隣は何をする人ぞ”の風潮が深まる今日この頃、江戸下町の庶民たちの限りない助け合いの姿があらためて新鮮な感動に思えた。自然災害の多い昨今、身につまされる思いがした。人の流すうわさ話に苦しめられた“おせん”の姿が哀れであったが、これは今の世にも通じる話だと思った。SNSなどで流されるフェイクニュースには心しなければならない。
 今村文美さんの熱演が光ったが、さすが前進座、脇を固めた俳優陣のアンサンブルも素晴らしかった。

火事や洪水の場面など照明、効果音がすごくて、まるで映画を観ている様でした。皆さんの迫力ある演技はその時舞台にではなくまるで現地に居るかのようでした。おせんちゃんの幸太さんや庄吉さんへの気持ちが切なく、感動しました。とても良かったです。

舞台は江戸時代で、大火事や洪水に苦しみながらもひたむきに生きる下町庶民の物語であるが、山本周五郎が本当に書きたかったのは、東京大空襲と敗戦後の東京の現実とそこに生きる庶民の姿だったという。しかし、これは今の日本で津波や原発被害、風水害等々に苦しみながらも懸命に生きている人たちと同じなのだと思いました。
 本当に良い作品でした。役者さん達の演技も素晴らしかったです。

鳴門例会カーテンコール

セットが大掛かりで美しく、まるで映画を見ているような気がしました。
 ちょっとしたすれ違いや疑心のために運命が狂っていく様子がとても悲しく思えたのですが、おせんさんが幸太さんの愛情に気づき、子供を育てていこうとする前向きな心と、みんなの希望である柳橋が完成したことが希望になりました。

次々と災害のシーンが出てくるので、東日本の震災、西日本の豪雨などを目の前で見ているような気がしました。知識として知っていた昔の暮らしの様子が再現されていたのも興味深かったです。
 前進座の皆さんの熱意が伝わってきました。

柳橋物語を観て、まず最初のまるで映画のような画像が美しくて引き込まれた。そして、次々と展開する火事や嵐、季節の移り変わり等のシーンがリアルで良かった。主役の“おせん”(今村文美)さんが、とても綺麗で可愛らしくステキでした。人間はどんな時でも、お互いに支え合って生きている、どん底になっても何か希望を見つければ生きられることを感じさせられました。私もしぶとく生きてみようと思います。

やっぱり、江戸の人情ものはいいなあって思いました。どんなにコンピューターの時代になっても、下町に素朴に生きる人々の話は、心打たれますね。
 “おせん”を演じた今村文美さん、ほんとうに舞台女優らしく堂に入って素敵でした!!
 他の作品でも是非に今村さんを観てみたいなあって思いました。
 良い気晴らしになりました!感謝です!

臨場感あふれる迫力ある舞台(照明、音響)に圧倒された。ストーリーもさすがは山本周五郎、ぐいぐいと引き込まれていった。
 世間という冷たく、かつ温かいやつに突き落とされたり、包まれたりする人生。男の目からみても、庄吉の言動には首をかしげる。世間のうわさに惑わされていいのか、自分の目と心で“おせん”の真情を確かめないで酷い仕打ち・・・。
 一方で、松造おじさんの「妹が“おせん”を大事にした思いを引き継いでやりたい」という思いと実行力に涙が溢れた。こういう人情の温かさは、昔も今も失ってはいけないと強く思った。

前進座と鳴門市民劇場とは縁が深いですね。これまで12作品も例会にあがっているとは。最初に衝撃を受けたのは1994年の「鳴神」でした。前進座とのはじめての出合い、細かなことは覚えていないけれど(まだ鳴門例会だったのかな…)時代物で出演役者さん全員の生き生きとした躍動感が印象的でした。又、京都の前進座初春公演の観劇の機会もあり、「出雲の阿国」「薄桜記」にも感激しました。
 さて、今回の山本周五郎作品。「待っていてくれ」「待っているわ」との言葉のやりとりが一人の女性の運命を大きく左右していく。「待って」いたのに幸太との仲を疑い、離れていった庄吉。人を信じることがこんなにも軽いのか、おせんの身になってくやしかった。人を信じることができないなら「待っていてくれ」と言わなければよかったのに…。「言葉」とは、人と人のつながりや絆を変化させていく。登場人物のおせん、おもん、幸太、庄吉のそれぞれの生き様流転に山本周五郎の「人間は決して一人で生きているのではない。お互いに支えあって生きているんだ」との発信を深く受け止めたい。地震・火事・水害の自然の脅威を舞台に視覚的に表現してくれたのも、ストーリーの転換発展に深みをもたせてくれ、舞台を楽しめました。「前進座好き!」と改めて思いました。

じっくり、ゆったりした気持ちで舞台を楽しみました。大変わかりやすかったとサークルの人たちにも好評でした。演じる人の心意気が伝わって来る感じでした。火事の場面の効果音が大きく、騒々しさを感じました。場面転換の時の家の組立ては短時間で大変だろうと思いつつ、手際の良さに感動しました。日本情緒の良さをたっぷり味わいました

幸太との跡取り争いに負けて上方に修行に出る庄吉は、主人公の“おせん”に「一人前になるまで待っていてくれ」と言う。これに「待っているわ」と答えたことで、“おせん”は運命に翻弄されることに。地震、火災、洪水と、これでもかという度重なる不運を乗り越え待ち続けた“おせん”に再会した庄吉は、ひとり合点な思い込みから、“おせん”を捨て傷つける。庄吉の身勝手さに腹が立つ一方で、“おせん”のひたむきさに胸打たれるお話でした。また、源六役の役者さんの声も心に染みる素敵な声でした。

とても良かったです。回想シーンが多いと思ったけど、強調したかったところが浮き上がってきたのでよく分かりました。

前進座の芝居、とても良かったです。舞台の中の江戸の大火、みごと。舞台の移動、ごくろうさまでした。

火災のショックで記憶喪失になったおせんだったが、徐々に記憶を取り戻し、最初に将来を誓った庄吉を思い出し、次にあまりよく思っていなかった幸太のことを思い出した。この思い出した順番が不幸の始まりだった。火災の時、命がけで守ってくれた幸太のことを好きだと気づいたのに、そのことは思い出せず、先に庄吉を思い出したばかりに、庄吉だけでなく周りの人たちにも裏切られ、おせんにとっては不幸な展開になってしまった。
 それでも暖かくしてくれる人達もいて、最後は前向きに生きる決心をしたおせんをみて、後味は悪くはなかった。山本周五郎の原作も読んでみたくなった。

展開もはやく、後で全容がわかるような回想の仕方や、おせん他、登場人物の温かい人柄や舞台を通したおせんの気持ちの入った演技に、長いお話でしたがずっと引き込まれたままでたのしく拝見しました。おせんだけが最後に挨拶されたのも良い演出だなと思いました。

「柳橋物語」は原作も読んだこともなかったのですが、思っていた以上にテンポもよく面白かったです。時代劇もなかなかいいものですね。

今回の劇は、見終わったあと複雑な気持ちになりました…
 ごくわずかの人を除いて、周りに恵まれてないというかタイミングが悪いというか鈍感すぎるというか…
 最後主人公なりに幸せを見つけられてよかったな、とは思いましたが、無理をしているような感じがして少し切なくなりました。

とても良かったです。
 所作とか情緒とか素晴らしくて、気持ちが入って泣いちゃいました。
 この心遣いこそが日本人だよなーって思いました。

今回の例会は、相関図を作ろうとしたので、台本を先に読んでしまいました。でも、おせんちゃんや源六さんの名演技が始まるとどんどん舞台に吸い込まれていきました。火事や水害のシーンもどのような演出かを楽しみにしていましたが、地震で揺れる家、そしてすぐに真っ赤になっていく様子が、阪神大震災を思い出し、怖くなりました。水害のシーンも台風の上陸が多い時に観たので非常に臨場感がありました。橋のありがたみ、人の繋がりのありがたみを改めて考えさせられたお芝居でした。映像、音響、特殊な照明、細やかな照明、効果、大掛かりなセットでも人海戦術だったり、といろいろな演出に休む間もなく過ぎていく時間に、あっという間の2時間50分でした。

2時間50分存分に楽しみました。最後に幸太さんに生きてて欲しかったです。ハッピーエンドであってほしかった。残念です。

山本周五郎さんは私の好きな作家のひとりだ。演じるのは前進座の役者さんたち。期待通りの見ごたえのあるお芝居だった。中でも源六さんの声がいい。なんと染み入る声、動き!いつもなら少し、仕事の疲れで眠くなったが、舞台に見入ったままで最後を迎えた。
や やだなあ、庄吉。お前はずるい!
な なんだかんだ言っても、「待っていてくれ」の一言に女は弱い。
ぎ 義理と人情のはざまで揺れるおせん。
ば ばか正直に、庄吉一筋に待って待って・・・
し しあわせはすぐそばにあったのに・・・
も もしも幸太の優しさに裏がないことに気がついていたら・・・
の のんきでのんびり屋でお人よしのおせんには所詮気づくすべもなく・・・
が がんばれ、幸太!なぜか、応援してしまいたくなる気のいい若棟梁。火事の中、おせんを助けて自らはその命を断たれてしまった。でも、悔いはなかったんだよね・・・
た 足りないものはお互いで思いやり、助け合うのが当たり前だった時代。
り 離別の悲しさ辛さにもめげずたくましく生きる下町の人たちに、おせんとともに勇気をもらった。

東先生にさそっていただき観に行きました。おせん役の方の言葉がはっきりしていて、聞き取りよかったこと、着物きかえの美しい所作等々、劇団人の方々の動き等、コミカルな所もあり、笑ってしまいそうな場面もありました。火事場シーンの照明、音響に迫力を感じました。場面変更時のスタッフの方々の早い動作、音をたてない動きにも驚きました。あっという間の3時間でした。観に行ってよかったです。次も楽しみにしています。行きます。

「恋」は下心、「愛」はなか心という。
 「恋」は、自分のため。「愛」は,あなたのため。
心の成長物語とすれば,こんな時間経過だろうか?
おせん 恋恋恋恋恋恋愛
幸 太 恋恋恋愛愛愛
庄 吉 恋恋恋恋恋恋恋
    ──────→
 ひょっと口にした「待っているわ!」・・・ それが,おせんの岐路になる♪
 でも,私的には,なぜか,しっくりこないなあ~ (^_^;;
 そんな不完全燃焼で終幕。おせんは,もっと自分中心の生き方でいいと思うのだが・・・と,いろいろ考えを巡らさせていただける劇でした。前進座の熱演に完敗,いえ乾杯です(^-^)/U

鳴門例会カーテンコール

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