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―おとなの童話―

オッペルと象

人形劇団プーク公演

2021年9月15日(水)鳴門市民劇場例会

鳴門市文化協会創立50周年記念事業


「―おとなの童話―オッペルと象」ちらし

概要

 南の国のある村。農場では傲慢な地主オッペルに虐げられて働く百姓たちがいた。そこに新しい世界を求めて群れを離れた白象がやってくる。初めは働くことを楽しんでいたが、百姓の仲間には入れてもらえず、食事のわらも日に日に少なくなっていく。体力も気力も衰えた白象は…。「働くこと」、「本当の自由」を現代の私たちに問いかける宮沢賢治の作品。

 戦後、再建第1回公演や、プークの記念碑的作品として上演された「オッペルと象」。2019年に90周年記念作品として新たに創造し、好評を博した舞台が全国へ旅立ちます。

公演ちらしより


賢治の歩みと共に

脚色・演出/井上幸子

 1929年に創立したプークの活動の黎明期と、宮沢賢治の晩年の創作活動の時期とは4年ほど重なり、同時代を生きています。賢治が亡くなった後、それらの作品はプークの舞台創りの大きな位置をしめており、中でも「オッペルと象」は、プークの記念的な年に再演を重ねてきました。

 今回はプーク創立90周年記念作品として37年ぶりに、脚色・演出共に新作として挑みました。

 スピードアップした便利さの追求が「進歩」とされる現代は、行き着くところまで行ってしまったのでしょうか。消費社会に飲み込まれ、物に囲まれ、今や捨てることに関心が集まる、それには、多くの人が違和感を覚えているような気がします。

 そんな時代に宮沢賢治原作の「オッペルと象」を取り上げる大切さを感じています。

 「オッペルと象」の世界では、自然と共に生きる百姓たちの喜びと、オッペルの下で働かされる苦しみを見つめていきます。白象の望む、大人になること、自立することとは? 自由であることとは? そして本当の仲間とは? 先が見えない不安が追い打ちをかけてきますが、白象と共に悩み考え、一歩ずつ、光のさす方向に進んでいきたいと願っています。

 90年余の活動を通して培われた人形劇の表現は、演劇の世界を広げてきたと自負しています。生きることの喜びや哀しみ、そして人間にとって大切な「笑い」を、これからも失うことのないよう、プークの総力を挙げて人形たちとお届けします。

公演ちらしより


キャスト

栗原弘昌 柴崎喜彦 大橋友子 市橋亜矢子 有田智也
オッペル ジン スッピー
月(台詞)
サク
召使い
ソング
栗原弘昌 柴崎喜彦 大橋友子 市橋亜矢子 有田智也
         
小立哲也 滝本妃呂美 野田史図希 遠田香苗 前田佳奈英
ロジ
中象
ポポ 白象(主遣い) 白象 チビ象
小立哲也 滝本妃呂美 野田史図希 遠田香苗 前田佳奈英
         
亀井佑子 長瀬円美 佐藤翔太 増田寛子  
召使い オウム 大象 象たち
コロス
 
亀井佑子 長瀬円美 佐藤翔太 増田寛子  

スタッフ

宮澤賢治原作「オツベルと象」より

脚色・演出:井上幸子 美術:若林由美子

音楽:マリオネット(湯淺隆・吉田剛士) 照明:増子顕一

音響効果:吉川安志 舞台監督:栗原弘昌 制作:石田伸子

協力/ムーブメント指導:上田亮(音楽座ミュージカル)

合唱:東大和少年少女合唱団(指導:千田鉄男)


上演予定

 藍住町総合文化ホール

 2021年9月15日(水) 18:30~

 上演時間 約2時間00分(休憩15分含む)

  ※約350台の無料駐車場あり(他施設と共用)

 あわぎんホール

 9月17日(金) 18:30~

 9月18日(土) 13:30~

 (徳島市民劇場)


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