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ようこそカトケンワールドヘ
“二人芝居”に興味が無いという舞台役者は、多分いないと思います。“一人芝居”は何と言っても特殊なものだし、芝居はやはり二人から始まるような気がします。「詩人の恋」の劇中の台詞にもあるように「相手の言う事を良く聞いて、それを受けとめ、よく考え、そして答える」、これが芝居の基本だと思うからです。
役者にとって“二人芝居”の醍醐味は、舞台に出突っ張りで居られる事だと思います。まだ芝居を始めたばかりの頃、役を与えられて台本を受け取ると、内容やテーマなどそっち退けで自分の台詞の数を数えたものです。その助兵衛心は幾つになっても消える事は無く、口ではどんな高尚な事を言っていても心の奥では「もっと台詞が欲しいな」と思ってしまうのが役者の性なのです。
その点“二人芝居”ほど役者心を満たしてくれるものはありません。何しろ出突っ張りなのですから。
お客様にとっては、「もっと色々な役者の顔が見たい」というお気持もお有りでしょうが、今回は一つ、そのお気持はぐっと胸の奥におさめて、畠中、加藤を存分にご堪能下さいませ。
食傷の際は、何卒御容赦!!
加藤健一
公演パンフレットより
−STORY−
ウィーンに住むマシュカン教授(加藤健一)は、ピアノは下手くそで、声楽家としても峠を過ぎたヴォイストレーナー。ある日、そんな彼の前に、かつて神童と言われたピアニストのスティーブン(畠中洋)が現れる。スティーブンは音楽の壁に突き当たって、ピアノが弾けなくなってしまい、クラシック伴奏者への転向を考えていた。そのためのレッスンを受けるのに、何故かマシュカン教授を紹介されたのだ。
ピアニストであるスティーブンに、マシュカン教授は何を思ったのか、シューマンの連作歌曲「詩人の恋」を全編歌いこなすことを課題とする。“ピアニストが何故、歌を?!”と強く反発するスティーブンだが、嫌々ながらも歌のレッスンを始める。最初はマシュカン教授の考えが全く理解できなかったが、数ヶ月のレッスンを通してスティーブンは次第に音楽の心をつかみ、二人は互いに閉ざしていた心を開いていく。年齢も国籍も全く異なる二人の間に、友情とも呼べるべきものが生まれる。そして、マシュカンとスティーブンの秘められていた過去も立ち現れて……。
公演パンフレットより
作 ジョン・マランス Jon Marans
アメリカ・メリーランド生まれ。
ノースカロライナのデューク大学で数学と音楽を学び、劇作のほかに作曲もする。
シューマンの歌曲「詩人の恋」は彼自身がウィーンで音楽を学んだときに親しんだ曲。
この他にも音楽が重要な役割を担っている作品が多い。
現在はニューヨークで劇作家として活動中。「詩人の恋−Old Wicked Songs−」は1995年4月にフィアデルフィアで初演。その後、ニューヨークのオフブロードウェイのプロムナード劇場にて上演し、1996年にはピューリッツァー賞にノミネート。また映画化の話も持ち上がるほどの人気作品となる。
これまでにカナダ、アメリカ全土、またその他の国でも、度々上演されている。公演パンフレットより
ゼフ・マシュカン教授 ヴォイストレーナー |
スティーブン・ホフマン ピアニスト |
加藤健一 | 畠中 洋 |
作 ジョン・マランス 訳 小田島恒志
訳詞 岩谷時子 演出 久世龍之介
美術/石井強司 照明/五十嵐正夫 照明操作/石原由美子
音響/松本昭 音響操作/青蔭佳代 衣裳/加納豊美
ヘアメイク/馮啓孝 舞台監督/鈴木政憲 音楽/新田恵 鈴木永子
制作 加藤健一事務所
鳴門市文化会館 9月29日(月) 夜6:30〜
上演時間 約2時間15分(休憩15分を含む) ※約250台の無料駐車場あり |
郷土文化会館 9月30日(火) 夜6:30〜 10月1日(水) 昼1:30〜 |
阿南例会なし |
E-mailでのお問い合わせは 鳴門市民劇場ホームページ nrt-geki@mc.pikara.ne.jp まで。