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「さんしょう太夫」ロビー交流会

2011年7月22日(金)
市民劇場会員
さんしょう太夫出演者のみなさん
藤川矢之輔さん(さんしょう太夫) 小林祥子さん(あんじゅ) 柳生啓介さん(佐渡の二郎・奴犬丸)
司会
それでは7月例会「さんしょう太夫」に出演の皆さんとの交流会を始めさせて頂きます。
まだ全員お揃いではありませんが、佐渡の奴犬丸役の柳生様に先に来ていただいておりますので一言お願いいたします。
柳生柳生啓介さん
「安寿とづし王」の物語は語り部達が広めていきました。
良い人ばかりの中でひとり告げ口をした役、佐渡の奴犬丸です。
でも、よいこともしました。
づし王が無事逃げ、国司となる時の変身を担当しました。
鳴門は「銃口」という芝居で来ましたので、2年ぶりです。
今日の会場での楽器の響きはとてもよかったと思いました。
司会
ありがとうございました。始めるにあたり簡単に前進座の説明をさせて頂きます。鳴門では1994年の地域例会から本日の公演を含め10回目となります。
前進座は今年80周年(19314年昭和6年5月に創立されました)を迎えられました。
創立後古典歌舞伎のみならず現代劇や時代劇など多彩なレパートリーをお持ちなので「演劇のデパート」と異名をつけられています。毎年1月には京都の南座で正月公演をされています。というふうにとても歴史のある劇団です。
只今藤川矢之輔さんと小林祥子さんがお見えになりました。
それではお二人に一言ご挨拶を頂きたいと思います。
藤川藤川矢之輔さん
「さんしょう太夫」は956回公演していますが、私は100回弱で、途中より参加しています。あんじゅは以前づし王も演じていました。
もう100回ほど首を切られています。いろんな要素が含まれた芝居です。
次回の例会も楽しみにして欲しいと思います。
小林
とても暑いです。 
本日で四国の公演が終了し、丹後半島の物語り発祥の地となる宮津に行きます。
鳴門の人は涙もろく、感情深い方が多いですね。
歌舞伎の要素を取り入れ、生の演奏でやっております。役者も演奏者と同じ呼吸をしています。一人一人が集中してやっています。たくさんの拍手をありがとうございました。
会員
今日芝居を観て思うことは、ある人の言葉の通り、「心のきれいな人は悪人も演じることが出来るが、悪人は善人を演じることができない」と思いました。むごい仕打ちの場面が沢山あり目を被いました。しかし、悪いことをすればそれなりに罰せられるということを昔から言い伝えて来たのだろうと思います。今日は力を入れて観ました。本当に良かったです。
藤川
親子二代で悪役をしています。
何度も殺されています。
会員
とても感激しました。
956回も演じる中で初回から台詞は変わってきたのでしょうか?
小林小林祥子さん
聖が誓文を唱えるところがあり、少し変わったところもありますが説経節・地蔵菩薩が光を放ち、づし王を守ったなどの基本的なものは変わっておりません。
会員
声がとてもよく聞こえたのですが、マイクは入っているのでしょか?
藤川
入っていません。野外ステージでシェイクスピア劇は2000人3000人の舞台でもマイクはありません。十分な発声練習をしています。それぞれが声を潰し苦労しながら鍛えました。劇団の若者にとってもよい練習になります。
会員
和歌山から来ました。皆さんの声がとてもよいことに感心しました。特に説経節・楽器を俳優が演奏したり詠ったりするところに感心しました。
芝居の中で竹下さん(づし王)が少年から成年へ変化していく姿が見られ素晴らしかったし、だんだん成長していく役はとても難しいと思いました。100周年の舞台も観てみたいと思います。
藤川
100周年だと私は80歳になります。是非観にきてください。づし王を育てております。あんじゅ自身もづし王の役を経験しています。前進座は先輩から若手へ作品を引き継いで、「一緒につくる」ということを大事にしております。前進座の財産のみならず日本の演劇文化の財産と思っています。「さんしょう太夫」はもうすぐ1000回になります。
柳生
この作品は是非観た方がよいと思います。私も300回ぐらいはやりたいと思っています。
司会
今年80周年記念は何かイベントの予定がありますか?
藤川
記念祝賀会を行います。各事務局にも知らせる予定です。1月に京都南座、2月に名古屋で記念公演。80年ずっと前進座でやって来た人はいませんが、発足の時が子どもの頃だったという人はいます。
次の例会企画として、若い30代・40代の役者を育てたいと思って、「夢千代日記」を提案しました。
柳生
前進座は100人ほどいる中で半分は女優です。「夢千代日記」の主演は藤川矢之輔の実の妹が演じます。ヒロシマで被爆し、余命いくばくもない女性が成長していく物語です。私も出演しています。残留孤児の役です。テーマは重いですが歌や踊りなどをふんだんに取り入れた、とても楽しい芝居です。
司会
「夢千代日記」は四国幹事会から2013年企画提案をします。それでは予定の時間が参りましたのでこれで終了としたいと思います。
本日はありがとうございました。
会場の様子

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