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王女メディア

幹の会+リリック公演

鳴門市民劇場2015年11月11日例会 感想集

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鳴門例会カーテンコール

時には人は怨むと、そのような気持ちになると思うのですが、復讐をする事がとてもリアルで引き込まれました。
  後ろの席で観てたのですが、平さんはじめ皆さんの声もはっきりとよく通り、こわいくらいでした。考えさせられる物語だったと思います。

まず、男優が演ずる女性の異様な声と姿にびっくり!男性独特の響きのある声は、すみずみまでよく通り、とてもよく聞こえました。 今回大ファンの山口馬木也さんを間近に見ることが出来てとても幸福でした。ドラマの中よりずっと素敵でハンサムで声も良く大変かっこ良かったです。
  芝居の中味は、私としては余り関心がない内容でしたが、平幹二朗、三浦浩一その他男優さんの声の迫力に感心しました。

洗練され計算しつくされた迫真の演技に感動。目を覆いたいのに釘付けになってしまった。王妃の苦悩、取り巻く人々の苦しみ、やりきれない思いで私も苦しかったが観る事ができてよかった。

会場内に響き渡る平さんの声、年齢を感じさせないエネルギッシュな渾身の演技、拍手さえ忘れるほど舞台の平さんを凝視する。観客の雰囲気が背後から伝わってくる。休憩もなく演じ続ける平さんの姿には圧倒された。今まで数々の素晴らしい舞台に出会い感動してきたはずなのに、まるで王女メディアに取り憑かれたような演技に衝撃を受けた。私の舞台に対する概念は一瞬にして断ち消えてしまった。こんな迫力のある舞台を観ることができるなんて! 共に観劇した友人も今回ばかりは有無を言わず絶賛していた。素晴らしい舞台、お世話くださった皆様に感謝、ありがとうございました。

17例会連続クリアを目指した担当サークルとして、目標クリアしての例会はとても嬉しく気持ちよく観劇に臨めた。
  平幹二朗さんの一世一代の「王女メディア」の演技、感動で終演まで飽くことなく舞台に集中できた。 不実な夫のために可愛い吾が子二人を手にかけるメディアの心情は理解できそうで、やっぱり?と思う所も正直ある。オール男性陣の舞台でも違和感なくギリシャ悲劇を堪能できた。

平幹二朗さんは、さすがに存在感があります。年齢を感じさせない声量、目力などその演技力に圧倒されました。ストールをまとったメディアは妖艶で印象的でした。土地の女の人たちの赤い布を扱った動きの場面ではメディアの心情を効果的に表現し、映像美がすばらしかったです。また、ヴァイオリンの音色を通してメディアの憤りや切なさが伝わってきました。2時間「王女メディア」の世界にたっぷり浸かり、至福のときを過ごすことができました。

“すばらしい”の一語につきる舞台でした。年齢なんて関係なく熱のこもった演技には魂をゆさぶられるような迫力を感じました。長年市民劇場で観劇させていただき、このような素晴らしい例会に出会えたことに感謝・感謝です。
  観客をひきつけるものは何なのだろうか。物語のあらすじを表現することも大切だと思いますが、登場人物の心の動きを演じることに私は惹かれたのではないでしょうか。ストーリーは何とも壮絶な内容ですが、女性の、否母親の心を演じ切った役者魂に大拍手です。 サークル内でも「良かったね」の連発に、最高の幸せを味わいました。

男性ばかりの上演なのに、とても女性的な振る舞いや台詞など、歌舞伎とよく似た感じを受けました。 平幹二朗さんの力強く、遠くまで届く声量には、とても80才を超えた方とは思えません。王女メディアになり切った平さんの演技には、役者としての魂の叫びが感じられ、息をつめて舞台に釘付けになりました。最後の後ろ姿がいつまでも心に残りました。

平幹二朗演ずる王女メディアだけが女性に見えた。
  愛憎はあざなえる縄のごとし。コロスに動きのある演出が良かった。

「王女メディア」圧巻の舞台!であった。まだの方は、ぜひご覧あれ! これから全国をまだ60公演される♪ 声量から技量から、圧倒される・・・プロだ。平幹二朗・・・
  舞台に立てば、81歳は不問也。約2時間ぶっ通しの舞台・・・ 自分がそれだけの仕事をしているのかと、改めて問われる。
  紀元前のエウリーピデースの提出した課題をどう消化しようかと臨んだ時間でもあった。神と人間と神人とが共存した時代。ギリシャが文明国? メディアの故郷が未開国とは・・・ 私には、実は思えない。アフロディーテ女神の意を受けたキュービットの矢に翻弄され、最後は神人として去っていくメディア。実は、魔法使いの女弟子ならぬ、魔女でもあった。このあたりの繋がりを、もう少し追求したい。  劇は劇として楽しみ、知的冒険は探求する。まずは、素晴らしい舞台に感謝だ。

とにかくメディアのあの迫力に圧倒されっぱなしの2時間でした。メディアの嘆きの声がずっと頭からはなれず、夢の中でも芝居が続いていました。さすがにベテランの役者さん、素晴らしかったです。また、男ばかりで演じるのも、ちょっと変わって良かったですね。

古代ギリシャ神話の悲劇 父を捨て故郷を捨てて夫イアーソンとコリントスへ逃れてきたのに、夫の不貞に怒り、復讐を果たす。夫への愛情、激情、復讐。 復讐は自分の命より大切だと思う二人の息子まで手にかけてしまう。恐ろしいことだと思います。82歳の平幹二朗さんの最後のお芝居になるかもしれないと聞いていたので楽しみに観ました。感動しました。最後のカーテンコールの軽やかな動き、82歳とは思えませんでした。

平幹二朗さん演じる女性の情の激しさ、業の深さ、人間の心の複雑さに畏怖を感じ、圧倒されっぱなしでした。大御所の男性俳優さんが若い女性をどのように演じられるか予想もつかなかったのですが、舞台に登場するなり世界にひきこまれて、声色を使われているわけでもないのに、もう王女メディアでしかありえない存在でした。まさに本物に触れ、接し、体感できた機会に感謝です。

年齢を感じさせない熱演に感動しました。                 

鳴門例会カーテンコール

平幹二朗さんの年齢を感じさせない、素晴らしい演技に感動しました。

平幹二朗さんには二度目の観劇ですが、どんな役にも挑戦してゆく役者さんですね。観ていて迫力を感じました。年を取らない秘訣は何でしょうね。若さを保つコツを教えて貰いたいものです。

まず最初に感じたのは、男性の人がどのように女性を演じるかを思いました。でも舞台では見事にこなしていました。身のこなしをかなり勉強したと思います。やはり主役は平幹二朗さんです。拍手が大きかった事です。女性の役は難しい演技ですが見事に王女メディアを演じられていました。見ごたえのある舞台でした。良かったです!

とにかく平幹二朗の迫力ある演技に圧倒された。こわさすら感じた。また、オール男優で進められていく舞台も印象的だった。

聡明な王女メディアといえども生身の人間。魂の苦悩は少なからず現世も同じ。後悔先に立たずで、ほんとうに人間の悲劇そのものを迫力ある演技力と音響で観客を圧倒させたのでは。 子殺し後の、子供の亡骸シーンは悲愴すぎて若者には余り見せたくないシーンではとも思いました。

女性の怨念のすごさ、男への憎しみの深さ、それをあれほどまでに演じきった平幹二朗の演技力に強く打たれた。我が子を殺す挙に出ることは納得できないし、そこまで狂気に突き動かされる人間の心の中は計り知れないが、人間とは、女性とは不思議なもの。だからこそ人間はおもしろい。どう生きようとするのが良いのか、この悲劇は教えてくれる。芝居の面白さを堪能した舞台だった。

往年の名優の迫力ある演技に圧倒されました。ギリシャ悲劇の深みに触れることで、秋の夜の2時間が瞬く間に過ぎ、楽しませてもらいました。

難解なストーリーでした。メディアの気持ちが理解できたが・・・。 出演者の迫力ある演技と舞台演出が印象的でした。

さすがに大俳優平幹二朗、あのお年で声はよく通るし身振り表情に迫力があり、存在感抜群。 大きな舞台はやはり感動の一言ですね。

また一人名優の演技が観劇でき感激です。平 幹二朗さんの演技、素晴らしいかったです。

さすがです。期待していた以上に、とても良かったです。
  席は後方でしたが、オペラグラスからのぞく平幹二朗さんの瞳はキラキラと輝いており圧倒されました。またアシストホーンのおかげでセリフもよく聞き取れ、「王女メディア」の世界にどっぷりと浸ることができ、もう一度観たい演劇の一つになりました。メディアのように潔い人生をこれから送れるでしょうか?

最高に素晴らしい舞台でした。感動でした。

人間の心はひとつではない。両極端とも思える方に常に揺れ動くもの。最近見て心を揺さぶられたドラマの中の話です。病や老いを背負って「死にたい」と言っている人も、次の瞬間、いよいよの瞬間に本当にその思いは変わらないのか?という…、そんなお話で、すごくうなずけることに思えました。
  翻って王女・メディア。2時間のドラマの中では到底想像できない狂気ばかりが強調された気がしますが、子供を殺してでも夫への恨みを晴らしたいという怨念の真反対には地獄の果てまで連れて行きたいと思うほどに夫を愛する熱情があったのかも。最終的にどちらが優勢になるかはその人のギリギリの正義によるのでしょう。それがまたひとそれぞれというのが厄介で、メディアの"正義"には当然共感はできないですが、どんな人の心にも揺れ動く悪魔的なものの存在は否定できないから、そういうところで、もしかすると長年にわたって観る人をなにかしらひきつけるものがあるのかもしれないなあと、観劇後ながい時間を経てから少し思いました。難しい劇でした。

「王女メディア」は本当に素晴らしかったです。鳴り止まない拍手がそれを証明するでしょうね。いわゆる古代ギリシャの愛憎劇ですね。
  韓国ドラマでは、愛憎劇の内容によって、視聴率のポイントが変わり、ここまでするか!と思う事が、あります。今回の王女メディアを見て感動したにも関わらず、時間が経過すると、何の余韻も残らない。なんでだろう?なんでだろう?と考えてみました。
(1)男性が演じるから本当の女性の残虐性がだせなかった。・・・あっさりしていた。やはり女性に演じて欲しい。
(2)殺害シーンが、光と音響でごまかされていた。・・・できたらリアリティな場面が欲しい。
(3)子供を人形で対応したのは、教育上の問題があり、無理だったかと思うが、残念であった。地場のエキストラの子供を採用すべきだったのでは?
  たくさんの劇団員を抱えての公演は、予算の問題もあり難しいが、ごまかさない迫力シーンが欲しいと思った。しかし鳴り止まない拍手喝采を浴びたのは、主演 平 幹二朗の人気と実力があったに違いないと思いました。またさらなる真価を見せて会員を感動させてください。

蜷川さんの演出の「王女メディア」はすごかったが、それ以上にメディアの葛藤がよく伝わり、最高であった。
  平幹二朗さん、最高の最高!

とっても上手だとは、思いましたが・・・言葉の使い方が、小難しく(笑)、また内容的に感情移入できる場面がなくて、個人的には少し眠気を誘う演劇でした。遠かったからかもしれませんが・・・

無理心中ではなくわが子殺しは、日本人にとって心情的に受け入れがたい設定だと思うのですが、平幹二朗さんが演じることでさすがに説得力がありました。

メディアの憎悪や復讐する心の葛藤が、こわいほどの迫力で伝わってきた。我が子を手にかける母親の真意は何だったのだろうか? 男優さんばかりで演じられた “女”圧巻でした。

劇の内容が暗く、私には合いませんでした。

悲劇というジャンルの劇を見るのは初めてだったこともあり、独特の世界観で実の子を殺した妻とその夫が対峙するという内容が衝撃的でした。

愛する夫に裏切られたメディアの怒り悲しみそして怨念は分かるが、かと言って夫への復讐心から自身の二人の息子の命を奪うというのは、なんとも共感できない。夫への復讐心からというより、自分が事を起した後、子供たちは捕らえられ、罪人メディアの子供としてどんな目に会うかもしれないことを恐れ、それならいっそ自分が手にかけた方がまし、とでも考えたのだろうか、と想いを巡らしたが、それでも納得できない。憎しみが人間を無慈悲にする怖さを思い知らされる。
  男優だけで演じられる舞台は力強く、人間の深い悲しみや怒りをたたえた演技は迫力があって舞台に引き込まれてしまった。間違いなく、記憶に残る舞台となった。

平幹二朗「王女メディア」、市民劇場で観劇した多くの作品のなかで、記憶に留まる作品です。作品からのインパクトをうまく文章表現できませんが、これだけ優れた作品は少ないと思います。舞台のつくりと展開、役者さんの衣装とセリフ表現とがコラボしてギリシャ悲劇を巧みに演出していました。
  鳴門市民劇場で全国レベルの演劇が観れます、とよく聞きますが、この「王女メディア」が代表的なものと思いますね。

舞台装置はシンプルであったが、荘厳な感じがした。
 劇の内容自体はありえない悲劇と思って観たので、あまり理解できなかった。
 子供役には人形が出てきたので、劇団プークのような人形劇団以外にも人形は使われるのだと感心した。
 カーテンコールの最後に、平さんがひょうきんな様子で出てきたので観客は大変喜んでいた。

久し振りの本格的なお芝居で良かったです。

鳴門例会カーテンコール
鳴門例会カーテンコール写真は劇団の許可を得て鳴門市民劇場Webページ作成委員が撮影しています。

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nrt-geki@mc.pikara.ne.jp
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