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美しく、哀しく、こっけいで、愚かで
なおかつ、いとしい人間の営みは、
くり返し、くり返し今に至っています。
日本の怪談噺「牡丹燈籠」を、
愉快に、風流に、妖しく
人形劇の世界で挑みます。
ものがたり
武芸者、飯島平左衛門の娘、十七歳のお露は、浪人者の萩原新三郎に恋したあげく、焦れ死にをしてしまう。お露は後を追って死んだ女中のお米とともに、夜な夜な牡丹燈籠を手に新三郎のもとに通うようになったが…
「四谷怪談」、「皿屋敷」と並び、日本三大怪談と称せられている「牡丹燈籠」は、落語中興の祖として有名な三遊亭円朝(1839-1900)が口演し、噺の続きを聞きたいと毎夜、大いに賑わったということです。百年以上たった現在でも、落語はもとより、芝居としても多くの舞台で演じ続けられています。
公演ちらしより
解説
プークは、1967年の初演以来、演出川尻泰司により、林家正蔵(後の彦六)師匠とともに、この作品に取り組み、1980年には「文化庁芸術祭大衆芸能部門芸術祭大賞」を受賞しました。
今回の舞台は30年振りに、劇団創立80周年を記念して創られ、進行役の円朝をはじめ、すべて人形で演じる新しい演出です。そしてお露、お米、お国(平左衛門の妾)、おみね(伴蔵の女房)四人の女性のそれぞれの生き方を描くとともに、大金を得たことによって人生の歯車がくるっていく男・伴蔵の人間としての弱さと滑稽さを、人形劇ならではの表現でお届けします。
スタッフは、井上ひさし作「金壺親父恋達引」「うかうか三十、ちょろちょろ四十」でおなじみの井上幸子の演出のもと、若林由美子(人形美術)、マリオネット(音楽)で取り組んでいます。さらに今回は、舞台美術の第一人者、朝倉摂氏が加わり、最強の布陣となりました。
「人形でしか表現できないもの」に、挑戦しています。
公演ちらしより
今までにないものを創りたい〜装置 朝倉摂さんに聞く〜
人形は人間の芝居より繊細。そういうことでは、「牡丹燈籠」は、非常におもしろい素材で興味がありました。
私、30年くらい前まで谷中のあたりに住んでいました。戦後変わらない、下町でなければみられない土地。あのあたりで育ったことでその風景と匂いは大変貴重です。リアリズムの中にも飛躍のできる人形劇。装置プラン楽しみなんですよ。よい舞台を創りましょう。
2009年初演時
公演ちらしより
佐藤達雄 | 芝崎喜彦 | 山越美和 | 市橋亜矢子 |
円朝 | 新三郎 | お露 | お国 |
野田史図希 | 安尾芳明 | 大橋友子 | 滝本妃呂美 |
源次郎・志丈 | 伴蔵 | おみね | お米 |
栗原弘昌 | 有田智也 | 井上彩香 | |
久蔵・良石和尚 | 飯島平左衛門 | おます |
原作:三遊亭円朝 脚色:川尻泰司
潤色・演出:井上幸子 人形美術:若林由美子 装置:朝倉摂
音楽:マリオネット(湯淺隆・吉田剛士) 照明:山内晴雄
舞台監督:樽 真治 演出助手:松森望宏
音響効果:吉川安志 舞台監督:栗原弘昌 制作:清水治信
宣伝美術:百鬼丸
鳴門市文化会館 2012年9月23日(日) 夜6:30〜
上演時間 2時間00分(休憩15分を含む) ※約250台の無料駐車場あり |
あわぎんホール 9月24日(月) 夜6:30〜 9月25日(火) 昼1:30〜 |
E-mailでのお問い合わせは 鳴門市民劇場ホームページ nrt-geki@mc.pikara.ne.jp まで。